インド・負の側面

インドという国を、私ごときがたった数回の日記で語り尽くすのは不可能なので、あくまで私が知る範囲の内容であるという点と、すべての情報を精査したわけではなく、誤った内容が含まれている可能性もあるという事をご了解ください。

インドの負の側面と言えば、貧しい途上国で貧富の差が激しく、カースト制という身分制度を未だに引きずっているという先時代的なイメージが、一般的ではないだろうか。
私がここ数カ月のうちに知ったインドの負の側面について書く前に、バランスを取るためインドの最先端分野の情報、すなわち良の側面を数点書いておきたいと思う。



・NASAの科学者の36%、アメリカの医師の38%、IBMの従業員の28%がインド人である。

・アメリカにおける1世帯あたりの平均年収で最も収入が多いのはインド人である。 
(インド人の平均世帯年収$88,538)※中華系、日系、白人よりも上。

・将来ITやインターネットといった画面の中の世界は、人間が直感的に、より便利に操作できる世界へと変貌していくそう。その最先端にはインド人科学者の姿が。面白いので是非動画もご覧ください。
「プラナフ・ミストリー :次なる可能性を秘めたSixthSenseテクノロジー」(日本語訳選択可。)http://www.ted.com/talks/lang/ja/pranav_mistry_the_thrilling_potential_of_sixthsense_technology.html


と、この様な感じで、インド人は世界の最先端(理工系が多いですね。)で活躍し、時代を牽引している代表的な民族である。フォーブスの世界富豪番付でも、日本人最高位は2009年で76位だったのに対し、インド人は10位以内に2人もランクインしていることから、インド人の富裕層が如何に金持ちであるか、想像に難くない。


華々しいインド人の活躍を紹介したところで、私が個人的に感じた、インドのどうしようもない負の側面を書きたい。


1)結婚持参金 ダウリー

インドでは結婚の際、女性側が式場の用意、招待者のもてなしをしなければならず、その費用と共に、ダウリーと言う結婚持参金を用意する風習がある。
このダウリーは新郎側の家族へ渡される仕組みで、金額の相場は新郎家族の年間収入を上回る額が期待されるらしい。
このため新婦側の家族はダウリーを支払う為に多額の支出を課せられ、金額が少ないと、嫁ぎ先で様々な虐待が行われるケースも後を絶たない。年間約10万人以上のダウリー殺人事件が起こっているともいわれている。(金額が少なかった場合、嫁ぎ先で虐待され、事故に見せかけ殺害される)。
最悪のケースは、このダウリーを目当てに詐欺結婚が度々起こっており、新郎はその後行方をくらますか、新婦が殺害されたりする。

様々な要因があるとは思うが、インドの田舎や貧しい地域では女性の立場が非常に弱く、男尊女卑も社会に蔓延している。この大きな要因の一つがダウリーという風習であると私は考える。
このダウリーを負担したくないため、貧しい家庭では頻繁に女児殺害が行われている。
また、超音波検査で性別が判明すると、人工中絶する親があまりに多かった為、現在インドでは子供が誕生するまで医者は性別を伝えてはいけない。

http://arbroath.blogspot.com/2009/05/revenge-for-miss-india-over-cruelty-of.html
生まれて間もなく父親に殺されそうになった女性が23年後、ミス・インドの栄冠を手にし、男尊女卑に反対するキャンペーンのシンボルに。


2)カースト制度

都会や富裕層では随分意識の変化が進んでいるとは言うが、世襲制度の究極系であるこの文化は、未だインドの社会に深く根付いている。
カーストの上位3階級までが人口全体の約3割、そして残り7割は貧困層〜超貧困層といわれる人々である。
先祖の職業を代々引き継ぐため、召使いはその次の子も召使い、皿洗いは一生皿洗い、他の職業に就く事は難しく、貧困層が社会的地位を向上させる事が非常に困難な理不尽な制度である。
古くは3000年以上も前から存在していたというカースト。近代に入り、イギリスの植民地になった際、インドを統治しやすいようにこの制度をより強化し利用したといわれている。
元々3000年前に白人系人種であったアーリア人が入植し、インドにいた肌の濃いドラヴィタ族に対し身分差別を行う目的で作り上げた制度である。
本来が肌の色を根本とした差別的思想から生まれた制度であるのに、それが未だに影響を及ぼしている事と、近年インドは男女共に美白ブームであるという事を知り、なんとも切ない気分になってしまう。身分差別を作りだし、貧困と飢餓をもたらした白人系の人種に内包的な憤りを感じながらも、カーストの上位を占める富裕層である事と、肌の色に憧れを抱かずには居られないのか。

戦争に負けたにも関わらず、従順な銀行として、お得意様としてせっせとアメリカに貢ぎ続け、卑屈な精神を兼ね備えながらアメリカに頭が上がらない日本と、インドが重なって見えるのは気のせいか。


とはいえ、現在インドではカーストによる差別は法律で禁止されているし、アファーマティブアクションによって、貧困層から積極的に議員議席を確保したり、大学への優先入学枠を設けるなどの努力も行われている。ただ、上位カーストであって貧しい生活を強いられている人々からは、逆差別であると非難噴出しているのが現状なのだという。

面白いのは、インド人はその姓で大体のカーストと家庭環境が予想できるらしく、実際に先日知り合ったインド人女性に別のインド人の名前を教え、尋ねてみたところ、本当にそのカーストの階級と、一族の職業まで答えてしまった。
あたっているところもあり、間違っている事もあったので、100%正解するわけではない。
ちなみにその女性はPS細胞の研究をアメリカの大学で行っている超才女さんで、カーストの階級は一番高いバラモン出身らしい。
でも実家にはヤギや牛がいて、そんなに裕福では無いとの事。
カーストが良いから必ずしも大金持ちという訳でもない。





・・・・疲れてきたのでこの辺で終わります。


前回紹介したイケメン俳優Hrithik Roshanさんのブレイクダンスビデオ。


最後に、マライカ アローラさんの超セクシーな衣装と、イケメンインド人に癒される動画を☆